""
株式会社ハートウェア SI Visionの株式会社ハートウェア:「語りかけ、歩み寄る」タフに地道にハートワーク、フットワーク
""
株式会社ハートウェア:ホームへ
""
株式会社ハートウェア:会社情報
""
株式会社ハートウェア:サービス
""
株式会社ハートウェア:採用情報
""
株式会社ハートウェア:ハートウェア応援団
""
今月のハートウェア応援団
バックナンバー・気ままにご挨拶
バックナンバー・読書に乾杯! 
バックナンバー・恥かき読書
バックナンバー・エッセイ
 
""
株式会社ハートウェア:リンク集
""
株式会社ハートウェア:社長の一言バックナンバー
SI Visionの株式会社ハートウェア
 
""
株式会社ハートウェア:ハートウェア応援団・気ままにご挨拶
""

           奨菊の優勝       (平成28年2月)

 突然で恐縮ですが、「コトバウアー」という造語をご存じでしょうか。「何だ、それは」と仰せの方には、「琴バウアー」と書きますと、お解かりいただけるでしょうか。応援団子も先日の節分の豆撒き行事を、テレビ放送を観ているとき、初めて聴いた言葉でした。氷上の華、フィギュアスケートで大きく背をそらして滑る「イナバウアー」の技法をもじり、琴奨菊が土俵の仕切り直し制限時間一杯の後で、大きく胸をそらす仕草をして土俵に向かう姿を言っているのです。これも最近、ラグビーで人気者の五郎丸選手がゴールキック前にする、あの祈るような仕草から生まれた勝利の「ルーティン」に倣って、琴奨菊の勝利の「ルーティン」と言われているようです。

 先月の大相撲初場所で、10年ぶりに日本人力士が優勝したと、国技館は湧きに湧きましたが、その栄に浴したのが、他ならぬ14勝1敗の琴奨菊でした。大関昇進後、これまで琴奨菊を襲った怪我や故障の数々は、むしろ「琴奨菊もこれまでか」との不安が先行して、ファンを落胆させてきました。この初場所も琴奨菊には、必ずしも好調との声はなく、優勝候補に挙げられることはありませんでしたが、本場所に入って毎日の一番一番に、全力で猛突進、対戦力士に向かい、得意のがぶり寄りで勝数を積み上げていきました。

 連勝記録が続いての8日目、この場所最初の難関である宿敵稀勢の里との対戦を迎えました。これまでの対戦結果から琴奨菊優勢とはなかなか言いにくい状況であり、緊張感が先に立って、全力を出し切って戦えるかどうかと、心配の方が先に走りました。ところがこの初場所は違いました。見事に寄り切って見せました。稀勢の里にとりましては、自分の相撲をさせてもらえないままに、いつの間にか琴奨菊のペースにはまり込んで、土俵を割ってしまったというのが実情ではないでしょうか。

 これで琴奨菊は、中日を全勝で勝ち越しはしましたが、それでも優勝とは・・・、失礼ながらまだ誰も思っていなかったのではないかと思います。9日目には魁聖、10日目には横綱鶴竜、11日目には白鵬、12日目には日馬富士と、連続3日間も横綱陣をなぎ倒し12連勝、俄然、初場所の土俵は盛り上がってきました。13日目の対戦相手は豊ノ島です。豊ノ島とは中学校時代からの宿敵であり、いつも一歩、豊ノ島に先んじられてきました。今は大関と前頭で琴奨菊が上位にあるものの、対戦成績からみて、琴奨菊が有利とは言えない状況にあります。どう戦うかは新聞紙上でも喧々諤々の大騒ぎとなりました。優勝を意識し始めた琴奨菊には、これまでとは少し違った緊張感があったのでしょうか。立ち合いにいつものスピード感がなく、琴奨菊らしい相撲を取らせて貰えないまま、あっさりと土俵を割ってしまいました。1敗です。

 ですが、この1敗がかえって琴奨菊を楽にさせたのでしょうか。残る二日間を連勝し、前述しましたように、日本人力士の10年ぶりの優勝という結果を生み出したのです。千秋楽で琴奨菊が勝った瞬間、ご両親が琴奨菊の祖父の写真を土俵に掲げて泣いていた姿、力士控え室に向かう琴奨菊を、豊ノ島が笑顔で祝福した場面などなど、感激的なシーンの記憶は今なお鮮明に蘇ってくるものがあります。

優勝後にテレビで報道される琴奨菊の勝因と言いますか、今場所に備えて実施してきた鍛錬の様子が放映されたとき、その身体改革のトレーニング法に驚かされました。相撲の基本である四股を踏むことや鉄砲、ぶつかり稽古は当然として、バーベルや、ハンマー投げに似た道具を使って、体幹を強化というか、身体の重心を安定させ、容易に体制が崩れなくする新しい手法の鍛錬を、指導者のアドバイスのもと、取り入れていたのです。

 来るべき3月の大阪場所では、初場所で惨敗したモンゴル勢の3横綱が、「今度はそうはいかないぞ」と、虎視眈々カムバックを狙ってくるでしょうし、琴奨菊以外の日本力士の大関陣も「自分にもやれないことはない」と、琴奨菊から元気を貰い、自信をつけたかも知れません。こうしたライバルたちを向こうに、琴奨菊は来場所に向かってのトレーニングを開始したとの報を聞きました。さらに上述した鍛錬方法が功を奏するか、琴奨菊にとってどんな場所が展開するのか、楽しみです。
                              (応援団子A)

このページのTOPへ▲
<<気ままにご挨拶・28年1月へ 気ままにご挨拶・28年3月へ>>


Copyright 2005-2006 HEARTWARE Co. All Rights Reserved.