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和食の文化 (平成26年 1月)

 明けましておめでとうございます。年頭に当たりまして、皆々様の益々のご健勝とご発展をお祈り申し上げます。本年も「ハートウェア応援団」を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 お正月のテレビ番組で、日本の寿司職人とアメリカの寿司職人が、技術と味を競う企画番組があり、面白そうなので見ていました。日本の寿司職人がアウエイのアメリカに乗り込んで、アメリカ寿司評論家というか、寿司愛好者の方々の審査のもと、技術と味を競うというものでした。審査対象には「刺身」、「握り寿司」、「巻き寿司」の三品であり、 出来上がった盛り付けの見栄えの美しさも、 当然ながら審査対象になっていました。アメリカの寿司職人の一品、例えばカリフォルニア・ロールという「巻きもの」の部では、果実のアボカドが使われたり、最終段階では出来上がった巻き寿司の上に唐辛子がふりかけられたりと、およそ日本の寿司では考えられないものでした。

 アメリカ人は蛸を食するのを苦手とするそうですが、日本の寿司職人は敢えてこれに挑戦し、時間をかけて蛸を煮て柔らかく仕上げ、さらにこれに包丁を入れて、食べ易くするという気遣いを見せ刺身に添えました。その刺身は白身の魚を使い、5センチほどの長さの塩昆布をごく細く棒状に切り、それを刺身で捲いて仕上げるというものでした。塩昆布を捲いた刺身の味が、果たしてアメリカ人に理解してもらえるかどうかも、興味がありましたが、アウエイの審査員は、この初めての味覚に驚き、見栄えの美しさにも驚嘆して、日本料理に軍配を上げました。日本の寿司職人は、「アメリカ流の食材や調味料は、大いに学ぶところがありました」と、相手を称えることも忘れませんでした。

 昨年12月、日本の食文化がユネスコの無形文化遺産に登録されました。日本は春夏秋冬の四季が明確であり、細長い島国という特徴から得られる豊富な食材、繊細な盛り付けなど、 育んできた和食の持つ伝統的な食文化が認められて、 今回の登録に到ったのだと思います。細かな事情までは承知していませんが、和食の文化を無形文化遺産登録を申請した農林水産省もクリーンヒットであり、これは2020年の東京オリンピック誘致に成功したことに匹敵するというか、ある意味では、それ以上の快挙であると言えるのではないでしょうか。これを機会に日本の全国各地に残るお祭りや季節の催事に並ぶ料理を、そのしきたりも含めて、再び学び直す必要があるように思います。

 お正月のおせち料理に始まり、日本全国各地のお雑煮に使われる食材の数々、桃の節句や端午の節句に出される料理としきたり、各地の氏神様を中心としての夏祭りや秋の収穫祭、それらの催事に出される伝統的な料理やしきたりは、今や忘れ去られようとしています。 あるいは残っているとしても、 それは形式的なものでしかなく、何を意味しているのかも理解されないままに、時だけが過ぎてきています。お米を始めとする農産物の収穫を神様に感謝する祭には、収穫されたものとお酒を捧げます。神様に奉納するお酒は、 御神酒(おみき)と言い、 神事には欠かせないものです。その日本酒を醸造する蔵元も杜氏の存在も、今は遠いものになっているのではないでしょうか。

嘗て明治維新の動乱期で、日本人の価値観が混迷状態にあったとき、浮世絵など日本の誇る文化遺産が、海外に二束三文で売られていったという苦い経験を持つ私たちです。食材としての日本米の品質や味が、世界で評価されているとも聞きます。日本の農政は「減反」という形で米の生産を抑えてきました。今やこれを見直さなければならない状況下にあり、農業を会社組織で運営するという手法も現れているようです。私たち日本人は、既に失われてしまった日本酒を含めた和食という日本の伝統文化を、もう一度見直し、世界の人々が驚嘆する「おもてなし」の精神も含めて、その優美さ、繊細さ、温かさを、今年は学び直すときではないでしょうか。
                             (応援団子A)

 


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