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北国の春から思うこと (平成25年3月)

 春がもうそこまでやって来ているのに、北海道を低気圧が襲いました。この度の暴風雪で被害に遭われ、亡くなられた九名の方々のご冥福をお祈り申し上げますと共に、ご遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。また負傷をなさった方、家屋や自動車を損傷なさった方々にもお見舞いを申し上げます。繰り返すようですが、もうそこまで春がやってきているときの被害でありますので、本当に残念でなりません。

 北国のメル友S君から一通のメールが届きました。「夏の熱帯性低気圧の襲来には『台風○号』と名前までつけて、早くから住民に知らせる報道があるのに、冬の低気圧には名称すらなく、襲来を警戒する報道が少なくはないか」とのご意見で、応援団子は「北国を襲う冬の低気圧にも、夏の台風と同じように名称をつける国民的合意が必要であり、該当する地区の住民には、それに対応して準備するように呼びかけるべきではないか」とのご提案であると受け止めました。今回の不幸な被害も「もしこんな準備をしていたなら」という後悔は、このS君ならずとも、私たち全ての日本人の頭を駆け巡っているのではないでしょうか。

 アジア大陸の最も東に位置し、その大陸にへばりつくように、北東から南西に細長い島国の日本です。住む地域によって、気候にずれが生じるのは明白なる事実です。「さくら前線」とか「梅雨前線」という言葉が定着しているのも、こうした環境についてかなりの部分は克服してきていると言えます。ただ、日頃取り扱われている情報が、どうしても都会を中心に集中しがちであることには注意しなければなりません。災難が起こってからの報道が直ちにテレビで報道されるスピードもさることながら、災難が起こる前の準備にもテレビ報道は利用されなければなりません。「転ばぬ先の杖」、「備えあれば憂いなし」の訓戒を、改めて噛みしめたところです。

 少し話題を変えます。下述は李白や杜甫と同じ時代に活躍した中国の詩人、日本では「春眠暁を覚えず、処処啼鳥を聞く」で始まる「春暁」で有名な孟浩然の「洛陽に袁拾遺を訪ふて遇わず」という題名の詩です。意味は、「洛陽の秀才である袁拾遺を訪ねたら、南方の江嶺へ左遷されていた。聞くところによれば南の江嶺では春は早いとか、もう梅の花が咲いているのだろう。北方の洛陽や長安の春とどう違うのだろうか」ということになるのでしょうか。流されて遠く南方に去った友を、もう梅花が咲いているではないかと、慰めつつも安否を慮っている詩です。

  洛陽訪才子        洛陽才子を訪へば
  江嶺作流人        江嶺流人となる
  聞説梅花早        聞くならく梅花早しと
  何如北地春        北地の春といかにぞや

 前述のメール交換をしている友人S君には、応援団子が横浜の春を謳歌するような文章を書くことがありましても、そのときにはS君がなお「雪おろしに余念のないこと」を配慮するのは当然です。短い言葉の中に心を込め、さらに言えば、直接書かなくても文章の行間に、己の思いを滲ませるのは、典型的な東洋的趣向であると思います。上述の孟浩然の思いは、日本人である応援団子の胸も揺るがせるものです。

 近時、中国と日本の関係は、誠に残念ながら穏やかではありません。尖閣列島問題だけが原因ではないと思われますが、反日感情をむき出しにした集団暴徒による日本企業の建屋、商品を焼き、破壊した暴挙は、まだ記憶に新しいところです。日本政府はこの難事に今のところは冷静に対応してきています。 中国の経済的な繁栄が、 かえって反日感情を拡大させようとしているのか、中国政権が民心掌握のためにする手段なのかは判りませんが、日本にとっては本当に悩ましいことです。

 これまで中国の古典から学び、漢詩を鑑賞してきた多くの日本人は、日本が今なお中国文化から学んだものを尊重し、友好な関係を維持しようとしているか、あるいは維持したいと考えているのではないでしょうか。多くの日本人が現在の中国の行動に戸惑いを覚えていることは間違いありません。孟浩然の詩ではありませんが、両国の関係は、お互いに安否を慮る友人関係であって欲しいものだと願っています。(A)


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