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立 春 (平成25年2月)

 例年なら一月の末には咲き始める我が家の白梅も、今年は立春に入って四日目、ようやく蕾が三つ四つ、わずかに先の方が白く光り出しました。昨日も俳句の二月季語「凍て返る」ではありませんが、上昇し始めたかなと思っていた気温が急降下、天候はまた雪が積もるかも知れないとの予報でした。幸い雪が雨にはなりましたが寒い一日でした。野菜の生育がままならず、価格が高騰するほど寒かったこの冬、もうそろそろ暖かい日が続いて欲しいと願っています。

 伝統俳句の世界でいいますと、二月はもう「春」です。これは伝統俳句が「旧暦」を
尊重しているからで、現在では春分は三月、秋分は九月に迎えることになりますが、
旧暦では春分は二月、秋分は八月でありました。たとえば「中秋の名月」は八月十五
日、「十五夜お月さま」まさに秋の月です。以前にも旧暦には「閏年」だけではなく
「閏月」のあることを書きましたが、原則的には夏至は五月、冬至は十一月にあるも
のですから、夏は五月に入り、冬は十一月に迎えるとものでした。

 一年は十二か月ですが、さらにこれを十四日か、十五日単位で括って、「二十四節
気(にじゅうしせっき)」とし、それぞれの「節気」を五日ほどに区分して「初候」、
「次候」、「末候」の三つの「候」に分け、一年を「七十二候(しちじゅうにこう)」
にしました。例えば「立春(旧暦正月)」という節気は、「小寒」、「大寒」という節
気を経過して迎えるのですが、さらに細かく言いますと、「立春の初候(新暦二月四
日から七日まで)」は「東風解凍(とうふうこおりをとく)」ということで、「東から
吹く風が厚い氷を解かしはじめる」ということになり、「立春の末候(新暦二月十三
日から十七日まで)」は、「魚上氷(うおこおりにあがる)」で、「割れた氷の間から
魚が飛び出る」時期という訳です。

 このように昔の人は、暮らしの中のしきたりや情景と暦とがぴったりと適合する仕
組みにしていたのです。言うまでもいなく、こうした考え方は、漢字が中国から日本
に入って来たのと同様に、中国から入って来たのはいうまでもありません。ただ、日
本人は漢字から仮名を発明したように、暦についても、日本の暮らしに合うようには
変えていく知恵を活かしています。暦では「立春」の次には「雨水」を迎えます。
「雨水の初候(新暦二月十八日から二十二日まで)」は「土脉潤起(どみゃくうるおい
おこる)」といって「雨が降って土が湿り気を含む」ということを知らせます。

 この二十四節気や七十二候という区分けが、現代人を刺激し始めたのでしょうか。
昨年末から本屋さんの書棚に数多く並ぶようになりました。児童用の本まで用意され
ています。応援団子も俳句を始めてから、季節、季語のことを考えるようになり、上
述しているようなことが、とても大事なことだと思い始めた次第です。

 末尾になりましたが、稲畑汀子編「ホトトギス新歳時記」と、敬愛する竹西寛子著
「詞華断章」の中から、小生お気に入りの立春の句を選んで、二月のご挨拶に致します。

 「何事もなくて春立つあしたかな」 井上士朗(詞華断章・・・江戸の俳人)
 「雨音も身近なものに春立つ日」  福井圭兒(新歳時記・・・ホトトギス派俳人)

                              (応援団子A)


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