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十月のお月様 (平成24年10月)

 今年の中秋の名月は、九月三十日(旧暦八月十五日)でした。例年に比べると「あれっ、今頃だったか」と思うほど遅く感じました。応援団子の住む横浜では、その日は生憎の雨で、残念ながら「お月見」をすることは出来ませんでした。ただ、前日の二十九日の夕暮れ時には、僅かな時間でしたが、東の空の厚い雲間から大きなお月さまを見ることは出来ました。今回はそのお月さまの話をします。いずれにしましても「名月の催事」というような古くからの行事となると、旧暦のことを申し上げなければなりません。

 太陰暦(旧暦)では、お月さまの満ち欠けで一月の長さを決めております。月が欠けて新月で月初めになり、満月になって十五日、そしてまた欠けていき、三十日弱で一月という単位になっています。そのために一年が三百六十五日より短くなり、閏年ならぬ「閏月」という調整弁を使い、一年に十三か月を要する年が、三年に一度は巡ってくるような仕組みになっているのです。ちょうど今年が、四月にその「閏月」のある年でしたが、ここではこの話は、これ以上申し上げないことにします。

 お話したいのは「十月のお月さま」のことです。実は、十月には「十三夜」という旧暦の九月十三日に当たる日のお月さまを「後のお月見」として鑑賞する習慣が、古くは平安時代から日本にはありました。「十五夜」を愛でる祭事が中国からの伝来のものであるのに対して、「十三夜」は日本独自の催事として、伝承されてきたと言われております。「望月のころ」と言い表され、まさにまん丸のお月さまを愛でる「十五夜」に対して、「十三夜」は、まん丸になる二日前のお月さまを待つことになるのです。今は未熟でも、もうすぐ完全に丸くなるお月さまを愛でるというのは、日本人好みかも知れませんね。

 この「十三夜」には、何か男女の恋心にも火をつけるというか、人恋しくさせる感傷的な香りが漂うのか、恋歌も生まれたようです。戦前に流行した「十三夜」は、戦後、榎本美佐江によって歌われ、子供であった応援団子も流行したことを覚えております。皆さまもよくご存じの童謡「夕焼け小焼け」は、秋の夕暮にぴったりの歌でありますが、この作者の中村雨紅に、「若かりし日」という詩集があり、そこに「十三夜」の思いをやるせなく綴る次の詩があります。これは応援団子の独断ですが、雨紅の青春時代、奥様の千代子夫人からどうしても貰いたかった手紙を、自ら詩にしたのではないかと思われるのです。

  いま私は眺めていますのよ あなたがすきだとおっしゃった
  そして私の好きな十三夜の月を
  たまらなく あなたがこいしくなりました

 如何でしょうか。夜にお月さまをじっと見つめられることはあるでしょうか。秋のひととき、たまにはロマンな気持ちに浸っていただくことも悪くはないと思います。今年の「十三夜」は十月二十七日(土)です。是非とも夜空を見上げていただければ幸いです。旧暦は日本人のこれまでの暮らし方を思い出させてくれます。二十四節気をもう一度、学び直すことも日本人の心を目覚めさせてくれるかも知れません。今回は「お月見をしよう」という気まぐれなご挨拶にさせていただきました。(A)

 注 ちなみに、来年の十五夜は、九月十九日(木)で、十三夜は、
   十月十七日(木)です。


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