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星野ジャパンの活躍から学ぶ (平成19年12月(2))

 野球のオリンピック・アジア予選が今月初めの三日間に台湾で挙行され、日本代表チームは見事に3勝して、北京オリンピックへの出場切符を手にしました。多くの野球ファンがテレビの前で、勝利を確信するまでハラハラしたことと思います。その日本代表チームの活躍の裏話というか、勝利に至るまでに星野監督や日本代表選手たちが考えたことや行動を分析したテレビ番組が、NHK総合テレビで8日、9日に放送されました。

 今回の出場国の中では、野球を始めた国としては日本が最も早く、だから「日本が負けるわけがない」という間違った先入観が国内に蔓延していることを、星野監督は最も憂慮していました。つまり、星野監督の最初の仕事は「日本が負けるわけがない」という根拠のない優越感を払拭することにあったようです。しかも予選は短期決戦です。一試合も負けることは許されない状態にあったのです。

 星野監督がその次に心配していたことは、選手たちとのコミュニケーションが円滑にとれるどうかということでした。選ばれた選手の何人かはWBC優勝の経験者もいて、星野監督が選手達に直接話しかけること、働きかけることで、果たして考えが正しく伝わるかどうかを懸念しました。そこで、選手たちへの橋渡しとして宮本キャプテン就任の要請をしたことです。宮本キャプテンは見事にこの大役を果たしました。

 大村選手は初戦のフィリピン戦で一塁走者としてキャッチャーからの牽制球でアウトになりました。スライディングをすることを怠りました。この試合の後、宮本キャプテンは全選手の前で大村選手に「命がけで試合に臨んでいるのか」と叱咤したそうです。大村選手は宮本キャプテンの高校の後輩です。その後の大村選手の活躍は韓国戦での同点打、台湾戦でのスクイズと目覚しいものがありました。

 西岡選手や川崎選手にも宮本キャプテンは、オリンピック出場のかかる試合の厳しさを練習中だけでなく、夜のミーティングでも話し続けました。いざというときに選手を襲う緊張感と如何に向き合い、如何に克服するかについて話しました。川崎選手は韓国戦でも台湾戦でも好守好打で活躍、フィリッピン戦、韓国戦ではヒットの出なかった西岡選手も、台湾戦では宮本キャプテンの好走に発奮し、勝ち越し打を放ちました。

 星野監督はチーム・スタッフに出場チームの情報を収集し、その特徴を徹底的に調べあげることを要求しました。スタッフもこれに応えました。それは韓国戦での出来事です。一時間前にスターティングメンバーが発表され、韓国チームは試合直前でスターティングメンバーを大幅に変更しました。星野監督がスタッフ情報に基づき、先発投手を右のダルビッシュではなく、左の成瀬投手を指名した結果、韓国チームは慌てたのです。

 結果としては4−3の辛勝でしたが、日本は勝利を勝ち取りました。いつもは投球数の少ない岩瀬投手に3インニングスに亘って続投させました。稲葉選手の巧打で試合は4−2という有利な状況になっていたとはいえ、大きな冒険でした。岩瀬投手は「監督の信頼に応えたい」という思いの力投でした。星野監督の脳裡から「もし万一延長戦にもつれ込んだら・・」という考えが消えず、藤川投手を温存しておいたのです。

 このほか、並み居る大物選手たちを一丸とするために、田淵コーチ、山本コーチ、大野コーチの果たした役割も大きいと思います。こうした勝利には必ずアンサング・ヒーロー(陰の立役者)がいるものです。重要だったのは、目的を「勝つ」という一点に全員が集中し、考え、行動する環境を作り上げたことでしょう。そして星野監督が、そのことを一番に願い、粘り強く周囲に働き掛けたことだと思います。

 練習の厳しさ、健康への配慮などは、野球人として心がけるのは言わずもがなのことでしょう。大切なのは、弱点を強みにする努力、相手チームの情報に基づく実践での動きを身体に叩き込むことなど、用意周到の準備だと思います。宮本キャプテンはベンチの中から、一球一球と言ってもいいくらいに選手達に守備位置の変更を指示しました。選手たちは宮本キャプテンのゼスチャーで、その全てを理解しました。

 今回の日本代表チームの行動の何を観たか、またこれから何を観るかは、皆様方にそれぞれお考えのあることと思います。野球にご興味のない方には迷惑な話をしているのかも知れません。ですが、一人の人間、あるいは複数の人間たちが、ある目的を達成するべく真剣に取り組んでいる姿からは、学ぶべきことが多々あると信じています。年末のこの数日、得ることの多い有意義な日々をもてたことに感謝、感謝です。
                                    (A)
 

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