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部屋の大掃除(平成17年6月)

梅雨になってからでは鬱陶しいし、散らかしっぱなしになっている本を片付けようと一大決心をして、この土、日の二日間をこれにあてました。先ずは空き部屋に新聞挟み込みの広告紙を敷いて、本を片っ端から並べて、本棚の拭き掃除から開始です。埃というのはこんなに溜まるものなのかと厭きれながらも何度も雑巾がけをしました。さて、本棚に本を戻す段になると、買ったまま読みもせず何処かに埋もれていたもの、随分以前に読んで題をみただけでは中身が思い出せないもの、でも半分以上の本は、どんな時にどこで買った本なのか、結構記憶に残っているものです。二日がかりで片付けているうちに、ついつい手が止まり、いつの間にか目が頁を追っていました。いろいろな思いが入り混じり、懐かしいやら恐ろしいやら何か不思議な空間に舞い込んだ気分でした。

片付けるのも忘れてしばらく読み入った本があります。桑原武夫著「私の読書遍歴」という本です。以前に読んだ時の書き込みを見て、何でこんなことを書いたのかと、恥ずかしくなるのもありました。まだまだギラギラしていた時代に書いたものです。この本は、昭和53年(1978年)8月に潮出版社から出た本で、装丁もしっかりとしており、紙の質も上質です。最近流行の言葉で言えば「いい仕事をしているねぇ」ということになるのでしょう。桑原先生が亡くなられたのが昭和63年(1988年)ですから、亡くなる10年前に書かれたものだということが分ります。

「これから読書に精進する人は、日本人の80%以上は本を読んでいないこと(この数字は今でもそんなに変わらないと思う)、読書の習慣を持たぬ人の発想法ないし物の考え方や理屈の進め方が、読書人とは違うという事実を忘れてはならない」と桑原先生は書いています。「何故なら民衆に奉仕するのが学問の究極的な目的である以上、民衆の考え方や生き方に無知では、幾ら本を読んでも意味を為さない」と言われるのです。「本を読んだらその内容を人に語れ、自分がどう考えたか人に伝えよ。そしてその本について語り合え」と。記憶力の悪い人には、この方法こそ読んだ内容がしっかりと身につく最適のものだと言われるのです。また、「読書によって得た知識が道具として使えないのなら、そんなものは忘れた方が精神の健康にはよい」と、桑原先生は、読書という習慣が凄いことでも、立派なことでもなくて、「読んで掴んだものを世の中の為に生かすこと」を、終始一貫して言われていたのですね。たまには大掃除もよいものです。(A)



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